水の危機(みずのきき、Water crisis)とは、1970年代から現代までの、地球上の水資源と人類の需要とを比較したときの状態をさす。世界規模で見た水資源の状況を表す言葉として、国際連合などの国際機関が使用している。特に、水不足と水質汚染が主要な問題とされる。
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地球上の水資源は、地下、表層、大気に蓄えられているが、絶対量には上限が存在する。海水を飲用水にするための処理に必要なエネルギーは莫大であり、今のところ海洋を水源とみなすのは現実的ではない。利用できる水資源とは、淡水のみに限定されている。
水の危機は次のような形で顕在化している。
世界人口のうち11億人「世界の60%」が適切な飲用水を確保できていないだけでなく、国際連合は、26億人が環境衛生(排水処理など)用水を適切に確保できていないと認識している。この問題は悪循環を引き起こす。下水処理施設がないために飲用水が未処理の水に汚染され、結果として適切な飲用水の供給を阻害している。そして、汚染された水源を使用する人々の間に病気や死をもたらす。これは開発途上国の児童に歴然とあらわれており、下痢単症によって1日あたり3,900人の児童が死亡している。
こういった死は防止できるという考えが一般的である一方、安全な水の利用可能量についての地球の許容能力には限界があるため、実情ははるかに複雑である[6]。技術革新が十全の策となりうるケースも多いが、その恩恵を得るのに必要なコストは多くの国にとって耐えがたい。発展途上の諸国が豊かになるにつれて事態は部分的には緩和されるだろうが、安定して解決するためには、各地域における水資源と人口の調整や、水資源をもっと適切に管理する体制を確立する必要がある。いずれにせよ、水資源が限りあるものだという認識が広まらなければ、世界的なバランスの改善は達成できない。